天井を覆うレンガのリブがヒダをうつ
黄金色に染まる夕暮れどき。
母の胎内のヒダに包まれたかのように、逆向きの時間の流れに一気に襲われるかもしれない。やがておさまると、時間が止まり礼拝堂の静寂の中で永遠の時の流れに曳き込まれる。
母を思い、父を想い、子を思う。恋人を想い、我を忘れる。
地球の重力に逆らわないガウディのフニクラへの試みは直立しない柱を生んだ。積み重ねられただけの石で造られた建築物がまるで生き物のように感じるのは、私たち人間がともに生きる重力との共存を実現できたからなのだろう。